Downton Abbey/ Maryの辛辣な一言

今回はDownton abbey Season 2 Esiposde7からのMaryの辛辣な一言をご紹介。

 

前回に引き続きこの方である...

クローリー家の長女メアリー。

It's All About… Lady Mary Crawley - Downton Abbey

 

 

S2 E7での一言。

書斎でみんなでお茶をしているところ、以前この屋敷で働いていたメイド・エセルの話に。

エセルは貴族の男性とワンナイトしてしまい、妊娠してしまっていました。

(当時は未婚で子供がいるなんて...という時代で相当毛嫌いされたんだろうね。)

男性は認知もしてくれず、そのまま戦争で亡くなってしまっています。たまたまその男性のご両親がダウントンアビーに訪問しているところに、男性の両親に意を決して打ちけたところ、「息子がそんなことするわけない」と追い返されてしまったところでした。

Amy as single mother Ethel in Downton Abbey

そのシーンを目の当たりにした家族、「いくらなんでもエセルがかわいそうだった。何かしてあげられることはないのか...」と話しているところ、

 

Mary: “The truth is, Ethel’s made her choice and now she’s stuck with it.”

でも結局はエセルが自分で決断して、自分でその選択につまづいているのよ

 

Lavinia: "That’s seems a little hard"

それは冷たすぎない?

 

Mary: "Does it? Aren’t all of us stuck with the choices we make?"

そう? 人は誰でも自分で下した決断につまずいてるんじゃない?

 

Lady Mary ~ aren't all of us stuck with the choices we make... (They are  discussing Ethal's illegitimate child, but I think she… | Downton abbey,  Lady mary, Downton

 

家族みんなあまりの辛辣な一言に黙り込むしかないのでした。

 

 Maryが過去に下した決断

このセリフだけ聞くと「どんだけ性悪やねん...」となりますが、本当はメアリーのこの発言は自分に言っているのです。

 

1.家に遊びに来ていたトルコ外交官の息子さん(ケマル・パムーク)と犯した過ち

S1の最初の方のエピソードで、ダウントンアビーにイケメンのトルコ人がやってきます。

なかなか見ないエキゾチックな風貌にキャッキャとメイドたちも湧き上がるほど。

Who is the historical model for Downton Abbey's sex scandal?

結果的に、突然ケマルが夜中メアリーの部屋に押し入ってきます。

メアリーは拒み切れずそのままベッドに入ってしまうものの、なぜか部屋でそのままケマルが亡くなってしまいます。(脳卒中か何か)

急いでメイドのアンナとお母さんに必死で助けを求めますが、事情を知ったお母さんのコーラはカンカン。

運べない、そんなことできないというお母さんにメアリーは

「娘が今後一生噂になってもいいの!?!?!この家の評判がどうなってもいいの?!?!」と責め立て、お母さんも覚悟を決めて運ぶことに。

もうメアリーは"Damaged Goods= 傷物"であること、それはこれからの人生に大きな影響を与えることになるのでした。

 

当時は結婚する時に初夜を迎えることがマスト、未婚で男性経験があるのはありえないといった価値観なのでメアリーがしたことは貴族の令嬢して絶対あるまじき行為だったのです。

のちにこの噂が広まってしまってメアリーは肩身の狭い状況に。

たった一瞬の軽い考えが、メアリーを追い込んでしまったんだよね。

 

2.Matthewとの結婚に踏み切れずに悩んでしまった Mary

S1の最後の方でマシューはメアリーに結婚してほしいと伝えます。

前回の記事でも書いたけど、メアリーはすぐに決断できない...

それは母コーラが妊娠したこともあるんだけど

もう自分は純粋ではない、黙って結婚できないものの言ったらマシューに結婚を断られるのではないか...悩んでしまう。

その姿を見たマシュー、「メアリーは僕のこと好きじゃないんだ...」と感じてしまい

仲違いして別れてしまうことに。

メアリーは本当にマシューが好きだったので、一人で泣いているところ

執事のカーソンがメアリーを勇気づけるのでした。

 

" I know you have spirit, milady. That’s what counts. It’s all that counts in the end."

あなたには立ち直る力があります。それが重要なのです。一番重要なことなのです。

 

 

3.マシューと別れた後出会った、新聞記者社長のリチャードとの婚約

マシューと別れ、婿探しをしているところ年上のリチャードと出会います。

リチャードはゴシップを記事にするちょっと悪どいビジネスマン。家族には「え、この人?」と言った反応をされますが、メアリーは貴族の肩書は守れなくても将来のある人と結婚しなければいけない・この人と結婚することで自分が犯した過ちをゴシップにされなくて済むことから婚約を決めます。

 

リチャードを好きかどうか、正直うんとは言えないけども、全ては自分が選んだ道なのだ...

自分が選択した決断の積み重ねの結果なのだ...

自分が犯した過ちを自分で責任をとることを課しているメアリーは、自分と重なり

Aren’t all of us stuck with the choices we make?

と言わざるえないのでした。

 

 

書いてても心にグサッとくる、泣くわ(笑)

 

出典:

https://austenprose.com/downton-abbey-season-2-episode-6-on-masterpiece-classic-pbs-recap-review/

https://downtonabbeyuk.tumblr.com/post/61859315337/its-all-about-lady-mary-crawley

https://www.dailymail.co.uk/home/you/article-2073653/Downton-Abbey-actress-Amy-Nuttall-From-Downton-uptown.html

https://decider.com/2014/08/12/downton-abbey-pamuk/

http://www.findingeloquence.com/2015/07/two-of-best-downton-abbey-friendships.html

https://www.telegraph.co.uk/culture/tvandradio/downton-abbey/8820907/Who-is-the-historical-model-for-Downton-Abbeys-sex-scandal.html

https://quitesodowntonabbey.tumblr.com/post/9855212276/spirit

 

 

 

 

 

Downton Abbey / 愛はいつから始まったのか Mary and Matthew

Downton abbey を勝手に考察する記事、season1 episode 6

今回は伯爵一家の長女で重要人物の、印象に残っているメアリーのセリフを抜粋してみます!

 

 

Mary Crawleyとは誰?

まずダウントンアビーでとても重要な人物であるメアリーについて簡単に紹介します。

クローリー家の長女のメアリー、性格はキツイ、キツい、キツイ。

キツいの3コンボというぐらいの性格のキツさ(笑)

聡明で知的、かつ少しSnobbish(イギリス英語でお高いという意味)。

ちょっと他人を見下す癖があるけど、本当は繊細で伝統を大事にする人なのです。

With 'Downton Abbey's coming end, here are 5 past deaths

 

Season1では、思考回路や行動が幼稚な部分目立つところも。

伯爵令嬢というのもあり、随所で傲慢さが感じ取れるようなシーンがいくつかあります。

(しかしイーディスとシビルは令嬢だけどここまでお高くないのでやはり性格であるのは間違いないww)

What We're Watching / What We're Wearing: Mary Crawley, DOWNTON ABBEY |  BEADAZZLED

メアリーのSnobbish加減がわかるセリフが最初の方にもあるのですが、それはまた書くとして...

 

メアリーとマシュー

いきなり伯爵の時期後継者として来たマシュー、中流階級出身というのもあり、メアリーは煙たがっている様子。

マシューは最初は攻撃的なメアリーを見て、ちょっと気が引けているけど、なんとなく興味があってもっと話してみたいなと思っているんだよね。

2人はちょっとずつ仲良くなり、ある日たまたま二人きりになった時に、マシューがメアリーに結婚してほしいとプロポーズ。初めてキスをするのでした。

image



I may have loved...

マシューが帰り、お母さんであるコーラの部屋に寄るメアリー。

コーラはそこまで2人が進んでいるとも知らず、マシューはどうだった?と特に気にせず質問をします。

メアリーが「He proposed me」(彼にプロポーズされた)と答えても、

「heavens, what did they put in them?」(お酒になんか惚れ薬でも入ってたの?)と茶化すまで信じれない様子。

メアリーの顔を見て、本気のプロポーズだと察します。

 

コーラに「Do you love Matthew?」(彼のことを愛してるの?)と聞かれると、

「Yes...I think perhaps I do. I think I may have loved much longer than I knew.」

(そうだと思う... もしかしたら自分で思うよりずっと前から愛していたのかもしれない)

と涙ぐみながら答えるのでした。

image

 

うーん、個人的はすごくグッとくるセリフだったなあ。

イケメンのトルコ外交官の息子や気になる公爵が来るとすぐに気を引こうとしたり、少し幼いメアリー。でも知らない間にお互いが気になっていて、時間をかけて関係を築いたマシューがほんとはずっと前から好きになっていたと自分で気づく様子が...

今までのメアリーとは対照的で、本当にメアリーがマシューが好きなのだとみんながハッとさせられるシーンだったと思います。

 

 

またperhapsやmay, I think など、英語でいう「かもしれない」的な曖昧な言葉が使われているところも気になったところ。

自分では気づけなかったけど、そうだったのかもしれない...

メアリー自身の驚きや、本当はずっとそんな気持ちだったのを素直に言えないメアリーの繊細さみたいなものが初めて垣間見えた瞬間だったなあと思うのです。

 

 

コーラはこれで伯爵家は安泰だ...

(次期伯爵と長女が結婚できれば、財産問題は円満に収まる)と少し安堵しますが、この後のエピソードでコーラが妊娠します。

またそれとは別で、メアリーはマシューに自分が過去に犯した過ちを言わなければいけない、でも幻滅されるのでは...と悩んでいる。

そうとはしらないマシューは、メアリーは返事もくれない、コーラが妊娠して時期伯爵がもし生まれたら、自分は伯爵になれないかもしれないのでやはり彼女は地位が大事なんだ、自分のことは好きじゃないんだと感じてしまったり、簡単に2人は進めず...

 

それぞれの事情が相まって、みんなヤキモキしてしまう。

ここがまたこのドラマの面白さでもあるんだよね。

 

メアリーはところどころ印象に残るセリフを言ってくれるので、また他にも書きたいと思う✌︎('ω'✌︎ )

 

出典

https://beadazzledusa.wordpress.com/2014/12/30/what-were-watching-what-were-wearing-mary-crawley-downton-abbey/

https://www.azcentral.com/story/entertainment/television/2015/03/26/downton-abbey-past-deaths/70509150/

https://www.gpb.org/blogs/mygpb/2021/04/02/downton-abbey-revisited-season-one-finale-series-of-unfortunate-events

https://austenised.blogspot.com/2010/12/spot-jane-austen-in-downton-abbey.html

 

 

 

 

登場人物全員が主人公、イギリス貴族と使用人たちの壮大なヒューマンドラマ / Downton abbey(ダウントンアビー)

(日が空いてしまった)

 

今日は私の大好きな!!!!愛してやまない!!!

イギリスの時代ドラマDownton abbeyについてまず簡単な紹介をしようと思います。

Downton Abbey (2010) - PBS Series - Where To Watch

 

このドラマについて愛を語ったら本当に何時間でも語れるし

初めて見たのは大学生の時で、それ以降ずっと私の中で一番好きなドラマ。

本当にこれだけ好きなドラマは一生出てこないんじゃないかと思うぐらい

大好きなのです...

 

全部で6シーズン+映画2作。

50回は見たと言っていいほど何回も見ていて

今も半年に一回は見るほど私のなかのバイブルなのです。

 

ストーリー

舞台はイギリス北部のヨークシャー州に土地の名士としてクローリー家が住んでいる館ダウントンアビー。

伯爵としてこの一家を存続させるために奮起する一家の柱・グランサム伯爵と

奥さんのコーラ、そして3姉妹のメアリー、イーディス、シビルが階上に住んでいる。

一方で、階下には使用人として雇われた執事や下僕、メイド、コックなど

2つの階級に分かれた人たちがそれぞれ生活する家なのです。

ダウントン・アビー│ 【スターチャンネル】映画・海外ドラマ専門の放送・配信サービス

Downton Abbey | Downton abbey, Downton, Downton abbey cast

 

時は遡り、第一次世界大戦前の1900年代から始まります。

限嗣相続制度(男の人しかその家の財産を継げない)を採用しているクローリー一家は、娘しかおらず後継者問題に悩まされる。

(家によって決めている制度がおそらく違うと思われる。なら簡単に変えれないの?と思うが、一種の法として存在しているようで、変えることができない。)

 

伯爵の爵位を継ぐことになるいとこのジェームズと、長女メアリーを政略結婚させる予定だったが、タイタニック号にたまたま乗っていたジェームズが亡くなってしまい、

伯爵家の財産問題が白紙に...

(限嗣相続制度とは?http://www.downtonabbey-tv.jp/sp/entailment/)

 

新たな爵位継承者として現れたのは、中流階級出身の弁護士で

遠戚のマシュークローリーだった。

 

*当時は階級制度が根強く、伯爵一家からしたら中流階級出身の人がこの由緒ある家を継ぐ?

それってどうなの?っていうかんじでみんなマシューのことは毛嫌いしている様子。

ましてや上流階級は仕事しないのがステータスなので、仕事してる人なんて余計やだってかんじ。

爵位継承者は一番家系図で近い男の人と決まっているため、マシューは変えられないし...

 

 

マシューを受け入れるのか?

はたまた限嗣相続制度を破って長女メアリーを女相続人にすることができるのか?

 

こんなところからスタートしていきます。

 

私が最もこのドラマを愛する点

それは!!!!!!!登場人物全員に必ずハイライトされる点

いやいや伯爵一家の話じゃんって思うんだけど、実は使用人の人の話も

同じぐらい大事なストーリーとして描かれている。

 

階級が違う人にもそれぞれの人生があり、どれだけ辛いことがあっても

その先には輝かしい結末が待っていると勇気づけられるような瞬間がたくさんあり、涙なしでは見られない。

各々の心情描写がとても繊細だなと思います。

 

私の大好きな使用人の一人、モールズリー。

(好きなキャスト編はまた別途書く予定)

使用人の仕事場面集 | 海外ドラマ「ダウントン・アビー」オフィシャルサイト

 

人をいじめることがやめられないトーマス

でもこの人はいつも自分の心と闘っているんだよね...

トーマス特集 | 海外ドラマ「ダウントン・アビー」オフィシャルサイト

 

 

貴族の教養はこれなんだぜ、バイオレット伯爵夫人のThe イギリス式サーカズム

 

サーカズムについては別記事でも書きましたが、このドラマにはセリフがウィットに富んでいてクスッと笑える瞬間がたくさん。

中でもグランサム伯爵のお母さんバイオレット伯爵夫人(マクゴナガル先生やんけ!!!!)が本当に面白くてこの人がいい味出してる。笑

 

私の好きなシーン

3女シビルの旦那、トム(労働者階級出身で、貴族のしきたりなどちんぷんかんぷん)が

遊びに来ていた侯爵夫人をYour graceと呼ぶと、バイオレットがその呼び方は間違っていると指摘。

(階級ごとに婦人の呼び方が存在するため)

 

Tom: Of cource, your grace

どうぞ 閣下

 

Violet: Don't call her your grace

彼女を"Grace(閣下)"と呼ぶのはやめて

 

Tom: I thought it was correct

? 正しいかと思っていました

 

Violet: For serveants or an official at a ceremony, but in a social situation call her "Duchess"

使用人が使ったり公式な場で呼ぶのは正しいけど、このような社交の場は"Duchess"よ

 

Tom: Why? I don't call you "Countess"

なんでですか?私はあなたのこと"Countess"と呼ばないですよ

 

Violet: Certainly not

当たり前じゃない

 

Tom: There is no logic in it...

ロジックがわからないんですが...

 

Violet: If I were to search for logic, I would not look for it among the English upper class.

そんなものイングリッシュの上流階級に存在しません

(もし私がロジックというものをこの世に探すなら、上流階級以外のところででしょうね)

 

海外ドラマ「Downton Abbey/ダウントン・アビー」

これがめっちゃ好きなのよね〜〜〜

確かにロジックなんてあったら上流階級とか存在しないよなとも思うしww

何より好き勝手するバイオレットがいうから説得力がえげつないのよね。

 

このドラマの醍醐味、圧倒的世界観の統一

洋服から家の装飾、本当に細々と世界観がすごいなと思います。

Antique Tiaras Tell the Story in Downton Abbey | The Adventurine

 

撮影地は実際の貴族の館、ハイクレア城で行われているんだよね。

広大な芝生と厳かな城の見事なビジュアルに目がうっとり〜〜〜💑

生きてるうちで絶対一回は行きたい。

Highclere Castle

 

何より一番納得するのは脚本。

脚本家のジュリアンフェローズは、貴族の家系に生まれているため

貴族のしきたりやエピソードが身近なものなんだよね。

その経験が細やかに反映されていて、全く違和感のない

ストーリーになっているんだと思います。

 

(大好きすぎて公式ガイドブックも読んだ。とてもよかった)

 

 

 

ひとまず簡単な紹介はこれで終わりにして

次回以降は

・印象に残っているシーンやライン

・この人が大事なんだ!好きなキャラクター

をちょっとずつ書いていく予定。

思いのままに書く予定なので、多分時系列ごっちゃになりそうww

 

 

(出典:)

https://www.star-ch.jp/drama/downtonabbey/1/

http://www.downtonabbey-tv.jp/sp/entailment/

https://www.pbs.org/wgbh/masterpiece/downton-abbey-no-longer-available-from-masterpiece-on-pbs/

https://theadventurine.com/culture/movies-tv/antique-tiaras-tell-the-story-in-downton-abbey/

映画「ノッティングヒルの恋人」にみるイギリス式ユーモア

今回は有名なロマンスコメディ(英語ではロムコムというらしい)

ノッティングヒルの恋人」の1シーンについて書きたいと思います。

(あくまでも個人的解釈がたくさんですが。)

 

この内容を書きたいと思った経緯

このあと書こうと思っている私の大好きなイギリスドラマ「ダウントンアビー」についてももっと知りたいと思っている中、本を読んでいたらこんな内容が。

 

出典:華麗なる英国貴族101の謎

 

 

イギリスの文化が大好きな人はご存知だと思いますが、イギリスには「サーカズム」という文化が存在します。

日本人が綺麗好き、と同じぐらいイギリス人にとってはサーカズムを言えることは代表する特徴で、誇り高き文化ととらわれているしドラマや映画では頻繁に登場します。

「サーカズム」とは、日本語でいうと皮肉や嫌味と訳されますが、個人的にはちょっとしっくりこない。

ブラックジョークが一番近いのかもしれないけれど、このサーカズムは嫌味でも皮肉でもあるんだけど、クスッと笑ってしまう、この絶妙なラインをうまく使いこなすことができる一種の高度な教養みたいなものだと自分は思います。

(=なので、人によっては今の何?冗談?っていう感じに思える人もいる)

 

このように本の中でコラムに書かれるほど、イギリス特有の文化だと言っていいものなのです。

 

まさにこのシーンこそサーカズムが詰まってるな、と思う1シーン

ノッティングヒルの恋人」はイギリスとアメリカの共同制作の映画ですが、舞台はロンドンのノッティングヒル

俳優もほとんどイギリス人で構成され、まさにイギリス文化のサーカズムをつめた映画だなとずっと思っています。

自分はこの映画が人生で一番好きな映画で、何百回もみるほど。多分死ぬまでみ続ける自信があるほど、大好きな映画😍

 

簡単なあらすじは、ノッティングヒルの古ぼけた本屋を営む冴えない男のウィリアムと、アメリカ人大女優のアナが街で偶然ぶつかってしまうとこから二人が徐々に恋人関係になっていく物語。

 

有名な1シーンがこちら、ブラウニーコンテスト。

 Who deserves the last brownie?

(この最後のブラウニーをもらうに値する人は誰だ?)

ウィリアムの妹の誕生日会ということで、そこにアナを連れていくことになったウィリアム。

集まってくれたいつも集まる友達に

「なんであのアナがいるの!?!?!?説明しなさい!!!!」

と裏で詰められながらも、何事もないように振る舞ってくれる優しい友達たち。

 

ディナーも終盤になりデザートのブラウニーを分け合っている時、アメリカ人女優アナを目にしたことで

「やっぱりイギリス人は惨めだよな。ここで一番不幸な人を演じられた人にこの最後のブラウニーを贈呈する」と一人が言い出し、

それぞれが役者となって惨めな人生のストーリーを共有していくことに。

 

バーニー

「もちろん俺だよ、仕事はよくわからないしみんな昇進していく。恋人は長いこといないし誰も俺のことをすいてくれない」

 

ホニー(ウィリアムの妹)

「でも少なくともいい給料はもらってる。私は週に20ペンスしか稼げないし、髪はボサボサ。ギョロ目だし男運は悪い。胸が萎み始めたので、結婚は無理かも」

 

ここでベラが

「But on the other hand, her best firend is Anna Scott.」

(でも彼女の親友に大女優のアナスコットがいる。)と励ます。

ホニー「Oh well that is true. I can't deny it. She needs me. What can I say?」

(本当にね。否定できないわ、彼女が私を必要なんだもの。他になんて言えっていうのよ)

と返すのも一種のサーカズムだよね〜〜〜

ここでみんなクスクスしてる。

 

ベラ「あなたは少なくとも健康よね。私は車いす生活で、ここに座ったまま。大好きなタバコもやめたし、おまけに子供も産めない。恵まれてるけど、ブラウニーは私じゃない?」

 

マックス「どうだろう、ウィリアムを見てみろよ。仕事は繁盛してないし、離婚経験あり。だんだん顔は崩れてきてるし、学生時代のあだ名は変。」

 

ウィリアム「ありがとう、ブラウニーは僕だよね?」

 

と取ろうとすると、アナが「まって私は?」と。

マックスとウィリアム

「君が?ちゃんと君が惨めだって証明できる?このブラウニーのために僕は戦うけど」

 

アナ「若い頃からダイエット生活でもう何十年もお腹が空きっぱなし。男を見る目がないし、別れるたびにマスコミは私の私生活を取り上げる。整形も2回したし、いつか私が演技力がないってことにみんな気づくのよ」

 

(みんな悲しそうな目・・・・・・・)

(沈黙・・・・・・・・・)

 

マックス「ナイストライだけど、うーん、他の人には勝てなかったね。」

ハハハハ

 

このシーンの醍醐味は、あくまでも設定というていで、みんながそれぞれの不幸話を語るところ。

一見するとみんな自虐的だし、友達をdisったりちょっと失礼ww

な場面なんだけど、これを言ってもお互いを笑える信頼関係がある。

 

そして何より、これは一種の励ましなんだと思います。

自分の不幸な話を一緒に笑ってくれる、これはすごく大事なことだと思うし、笑うことで

その辛さを吹き飛ばしてくれるようなシーンだなと。

 

普段見えないそれぞれが抱えている悩み、でもそれを『役』の設定とすることで

スラスラと話せてしまう、すごいいいシーンだなと何度見ても思います。

 

ノッティングヒルの恋人の中には、これに限らず

たくさんのクスッと笑えるシーンが。

最後はハッピーエンドだし、本当にウィットに富んでる映画だなと思います。

 

 

おわり

 

次は多分ダウントンアビーを書く予定!

シーズン6まである超大作なのでどう書くか迷い中。

でも人生でいちばん好きなドラマ(再び)なので

書かない訳にはいかない!

コアな同じようなファンの方に届きますように✌︎('ω'✌︎ )

 

 

 

 

 

 

 

マンガ源氏物語/予想外にハマった『あさきゆめみし』

大河ドラマで『光る君へ』が始まったみたいなので

流行りに乗って書いてみることに。笑

(ちなみにまだ見てない、今日から見るwww)

注:書く内容は個人的解釈なので間違ってることあったらすみません。

 

 

あさきゆめみし』は紫式部が書いた源氏物語を読みやすくした漫画。

高校生の時に読んだ時とんでもなくハマったので

たまに読み返してはその度にじわじわ考察を一人で繰り返している。笑

 

内容的には帝の子でありながら、お母さんの身分が卑しく、

身分がそんなに高くない光源氏がさまざまな人と恋愛したり、もっと大人になって出世する中で感じる苦悩を描いたストーリー。

 

 

 

この漫画に出会ったきっかけ

高校生の時通っていた予備校にあったのが始まり。

あさきゆめみし』は、源氏物語の世界観含め、古文の世界観の理解を深めるのにピッタリで、勉強用に貸し出しがあった。

周りが面白いと言うので借りてみたら、あまりにも面白くてセンター試験前なのに全巻一気に読んでチューターさんに心配された記憶が(笑)

中古で買って家に帰っては毎日読んで、古文の背景とかがより想像しやすくなったのでとってもよかった漫画でした。

 

 

この漫画の見どころ①源氏の君が出会う数々の色恋沙汰

とにかくこの男、控えめに見えて女の子がお好き!!!!!

この頃はいわゆる一夫多妻制があったからなのか、何人も妻がいるのはよくあること。

源氏の君が出会う女性たちは様々で

・自分のお父さんの妻(若い妻だったため、光源氏にはほぼお姉さん。)

・亡くなってしまった前の帝(要するに今でいう天皇?)の奥さん

・なかなか仲良くなれないプライド高めの年上女性

・9歳ぐらいの身寄りのいない女の子

・左遷されたにも関わらず隠居先で出会った明石の女性

etc.... 数えたら本当に15人ぐらい出てくるような気がする。

 

光源氏はとにかく最初に出会ったお父さんの奥さん・藤壺の宮への恋心がすごすぎて襲っちゃったりするし、

9歳の身寄りのない女の子が、藤壺の宮と血のつながりがあると知ったら引き取ると言って育てて最終的には2人目の奥さんにしちゃうし、

普通に考えたら『将来奥さんにすることを見込んでずっとそばに置いておくとか、お前とんでもないロリコンじゃないか!?!?!?』と突っ込みたくなるような場面も、この漫画の中では『おもむきとはこう言うことなのか...?』とか勝手に納得してしまうストーリーの圧倒的な完成度がとても魅力。

 

 

この漫画の見どころ②感性の研ぎ澄まされたシーンの多さ

上のような表現があっているかわからないけども(笑)

生粋の美男子・源氏と関係を持つというのは、簡単じゃない。

 

『源氏が今夜は家に来てくれない、噂によるとどうやら新しい恋人ができたようだ..』

抑えられない嫉妬心だったり、それをうまく表現できず冷たくしてしまったり

噂話が立ってしまったり、そんな女性たちの心の様子が漫画で事細かく描かれている。

特に年上の高貴な恋人・六条の御息所は年上というのもありプライドが高く、生き霊として源氏の1人目の奥さんの前に現れて殺してしまった。

気づかないうちに育ってしまった多大な嫉妬心。

でもそれはこんな高貴な年上の恋人を疎かにしてしまった源氏のせいでもあったり...

 

なんかもうとにかく....切ない!!!!

源氏!!!!!!この色男め!!!!許さん!!!

もっと真面目に生きろ!!!!!!

と思いながら毎回キャッキャキャッキャ漫画読んでる。笑

 

 

このシーンは、ほとんど政略結婚的に結婚した1人目の年上の奥さん・葵の上と喧嘩のシーン。

葵の上 → 帝の奥さんになるようにと育てられたのもあり、プライドが高め。ただ本当は源氏と仲良くなりたいもののいつも冷たくしてしまう。

源氏 → なかなか心を開いてくれない奥さん、ましてや帝でもない自分なんかと結婚したくなかったのではという思いもありヤキモキ。

 

痺れを切らして「なぜそんなに冷たくするのか?」と詰め寄ると、

『このように六条や二条のあたりではあそばしますのか?』

このような無粋なことを、他の女性の方達にも同じようにしているのですか?

葵の上は、源氏が他の女性のところを夜な夜な訪れているのを噂ですでに知っている。有名なあなたの恋人六条の御息所など、そのような高貴な方々にはしないでしょうねとチクリと嫌味を言ってしまう。(好きだからなんだけど)

 

あーーーーーーん!!!!!!

せつない!!!!!!源氏!!!!おまえ!!!!!

葵の上知ってるじゃねーか!!!!!!

悲しんでるじゃねーか!!!!!

気づきなさい!!!!!この鈍感め!!!!!

と思いながらこんなシーンもキャッキャキャッキャ読んでいる。

 

この漫画の見どころ③文化的背景が盛りだくさん

漫画ではこの時代の朝廷の仕組みみたいなのとか、家族の在り方とか

生活の様子など時代背景が盛りだくさん。

特に俳句がちょこちょこ出てくるのはこの漫画しかないのかなと。

 

 

このシーンは年上の高貴な恋人・六条の御息所(嫉妬心で生き霊化してしまった人)が、もうこんな自分は嫌だ...というのもあり、源氏から離れるために引っ越すことに。

伊勢に下る」、だから華やかな京の場所から田舎がえりするみたいなイメージなのかな。

 

源氏はそれを聞きつけて、六条の御息所のところにいき「なぜか」と問いただす。

 

『いたずらに 過ごす月日は多かれど 花見て暮らす春ぞ少なき』

(何もしないで無駄にただ過ごすことはなんとも思わないけれど、ただ花を見て過ごす春は多くない?)

あなたがくるかくるかと待っている間にはなが咲いて、もう春も終わってあっという間に時がたった、花を見て終わってしまった春はそう多くないと。それで今更いなくなると知ったら来るのですかと。

藤原興風(ふじわらのおきかぜ)が読んだ句を引用して、嫌味をぶつけてるんだよね。

 

 

ちなみに最終的には泣く泣く別れて終わることに。

(と思いきや、後々この六条の御息所の娘さんに恋しちゃうんだけど。なんでやねん。)

 

 

 

ここは悲しいシーンだけど、俳句を読むのは手紙で愛を謳ったりポジティブなシーンもたくさんあってなかなかおもしろい。

受験とかで源氏物語が出てくると、『あのシーンやんけーーーーーー!!!』って背景を想像できるから、そういう意味でも読む価値があったと思う。

 

この漫画の注意点

一番の困る点、それは、女性の顔似すぎ問題。

登場するたびに、「えーーっとこれは...だれ...最初に戻って...ああ...明石の君か...えーっと...夕顔?誰だっけ...」

最初は本当に認識するのが難しくて、何度も読んで理解できるように(笑)

何度読んでも面白いからいいんだけどね。

 

 

光る君へが源氏物語の内容のドラマではなく、それを書いた紫式部の時代の話なのが

ちょっと残念だけど、また大河ドラマ見て

気になったことがあればBlogに書こうと思う。

あさきゆめみしファンまたはこれから読もうと思ってる人に

届きますように✌︎('ω'✌︎ )

 

 

 

 

 

 

Pain on my body, Pain in my heart / 体の痛み、心の痛み

仙腸関節炎および股関節唇損傷で治療中のため、普段感じていることを今日書くことに。

本当はこういう体の話が需要があるとおもいつつ(自分も他の人の体験談を聞きたいと思う時もあるので)、暗い話になるしどうかなと思っていてずっと渋っていたトピック。

 

治療の内容とかは今回書くつもりはないけど、治療しているときによく出くわすことを書いてみる。

 

 

『復習してくれませんか』の心の辛さ

自分はずっと健康体で来てて、こんな長期間セーブするようなことに初めてなった。

ずっと健康だったことにすごい感謝するようになったし、同時にずっと何か気になる部分があると言うのは辛いと言うことがよくわかった。

 

ネガティブになろうと思えば波が来て正直とっても落ち込んじゃうし、他人の人生と比べてしまうこともよくある。

過去を振り返って自分があの時ああしておけば...とか色々考えることもできるから、なるべくそれはしないようにしてる。

 

怪我をして結構辛いなと思ったのは、生活が辛いと言うのもあるけど

あらゆる場面で自分の『痛み』の話をしなければいけないと言うこと。

 

怪我をしたと言えば、『どうやってそんなことになったの?』

『どんな怪我なの?』『どんな感じなの?』『今何してるの?』

あらゆる質問が飛んでくる。

日常生活で知り合いに会う時もそうだし、転院したり担当の先生やPTさんが変わる度

話をおさらいさせられることになる。

 

その度に、そのいきさつや現状を共有しないといけない心の痛みがやってくる。

テンションが下がる。それが思ったより辛いのです。

 

 

『何気ない一言』が心に来る

親しいひとや同じような状況に人に話すときは、自分のことをわかってくれてるので落ち込むようなことは言われないけど、そんなに親しい間柄でない人やただの同僚だと、話を聞かれた割に返される反応がイラっとくる時がある。(心狭くてすみません。)

『かわいそう』

『大変だね』

『いつ治るの』

『早く治してね』

とか。

いつ治るのかうちも知りたいわ。こっちだって早く治したいわ。

そんな気分になる。

でも相手も反応にきっと困ってるから何言っていいのかわからないんだと思う、その気持ちもわかる。

聞かれたら答えるだろうし、別に嫌じゃない時もあるけど

新たな場面で、復習させられそうになると、どこまで話そうかいっそ話したくないとしてしまうか迷う。

でも全然大丈夫と思われると困る。そんな矛盾が生じる。

 

『You can not know EVERYTHING, it's impossible』

人は全てを知ることはできないよね、不可能だと思う。

先日足が生まれつき悪い友達に経緯などを話してこう言うのがつらいっていう話をした。

彼は上の言葉を私に言ってくれた。

 

なんとなく心にささった。自分も今まできっと体に痛みがある人を理解できてなかったし、他人の痛みを同じほど感じることはできないのは普通のことで。

自分が『理解してほしい』と言う気持ちを持ってることに気づいた。

 

 

ジャニーズ性加害問題でも感じた『嫌な過去を復習させられる』つらさ

ちょうど私が怪我をした頃、ジャニーズ性加害のニュースがピークだった。

BBCの放映を見たこともあり、関心があったのでインタビューなどもみた。

 

でも思ったことは、過去を復習させられる辛さはこの人たちも同じなのかなと言うこと。

その時の内容や経緯などを詳しく聞かれると口篭ってしまう人もいた。

きっとその時、その内容をまた思い出して、また嫌な気持ちになりながら、どんなことをされたか理解してほしい一方で共有したくない矛盾した感情を感じながらインタビューに答えてるのかなとか。

それを何回も、何人も、あらゆる場面で一からインタビュアーの人に聞かれ、何度も質問に答えていくのは、心が何度も傷つけられてるのと一緒なんじゃないかなとか、そんなことを感じた。

 

色々言ったけど、でも進むしか仕方ない

ぜんぜんまとまらないけど、でもどんなに心が傷んでも

どんなことを言われても自分が前進できることを地道にコツコツ続けていくしか

方法はないんだよね。

だから自分もまだまだ治療頑張りたいと思う、まだやりたいことがたくさんあるし

先日見たドキュメンタリー番組のクレイジージャーニーで放送されたアドベンチャーレースに出てた人たちに勇気もらったので。(笑)

 

*アドベンチャーレースは大自然の中を、歩いて自転車乗って山登って岩登って海泳いで

800km近くを1週間とかで順位を競うレース。

 

でてる日本代表4人が脱水症状になって内臓にダメージ食らったにも関わらず走りながら体調整えて元気になったり、足に棘刺さってもそのまま気力で走り抜いたり、寝ないで自転車26m時間とか漕ぎ続けたりこの人たちの生命力どんななのwwwwww ってなった。笑

 

正直最初の段階で体調不良者が出て随分出遅れてたけど、キャプテンみたいな人が『俺たちはレースしに来てるんだから、本気見せてください』的なこと言って喝入れてて、最終的にすごい順位でゴールしてた。

あの時彼らが序盤ですでに意気消沈してたらその結果は出てなかっただろうし、その気力を持つって言うのはすっっっごく大事だなと、感動した。

 

 

だから自分もポジティブな気持ちで、地道に治療に向き合っていきたいとおもいますっ

エイヤーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!

(ナルトみたいに影分身して自分100人と円陣組んでやる気入れてる絵面)

 

めっちゃ書いたな、終わり。

 

 

 

 

 

 

 

 

漫画NANA考察/『NANAさんって変わってるね』

今日の内容はこちら

 

漫画NANAについて!!!!

 

実は自分は矢沢あいの大ファンで、特に『NANA』と『天使なんかじゃない』は

本当にバイブルと言っていいほど何百回も読んでいるのです!!

 

ずっとずっとNANAの内容で、この発言がグッとくるよね、とかこのシーンの気持ちってきっとこんななのかな...とか書きたいなと思ってたのでこれを機に、好き放題考察してみることに。

 

NANA』の魅力はたくさんあるんだけど、それはまた後々かくとして、今日は3巻にあったこの内容をピックアップ。

(画像に指写ってるのは失敬。笑 画像アップロード咎められたら消します。)

 

*軽く前置き

NANAは二人のナナと奈々が偶然出会って、そこから二人の人生がどう進んでいくかという話。NANAはバンドBLACK STONESのボーカルで、東京で勝負したいと一人で上京。奈々は彼氏が大学進学のため上京していて、追っかけてきたところが一巻。

 

3巻のこのシーンでは、ナナの元バンドメンバーノブも後から追いかけて上京してきて、じゃあ東京でバンドメンバー新しく募るかと言うことで15歳(若すぎ)のシンがちょうどギターでメンバー入りしたところ。スタジオで練習予定の日に、ナナがドラムを叩いているところをシンが見かけた時の会話。

 


ナナはお母さんが蒸発して祖母に育てられたと言うバックグラウンドが。シンはお母さんがすでに亡くなっていて、父親にはほぼ面倒見てもらていないと言う家庭環境。

 

ここでナナが言っている

『たまには家帰んなよ、親が心配してんじゃねーの?』

「してないよ」

『そ?じゃいーか』

 

この場面がすごく印象的で。

 

小さい頃は、どちらかというとナナの心寂しさみたいなのが垣間見えて

勘の鋭いシンが色々察すると言う一場面に思えてたんだけど、

大人になるとちがう捉え方もできるのです。

 

ここでナナがいう『そ?じゃいーか』はナナが同じような家庭環境で育ったから理解できると言うのもあるんだけど、相手の言うことを素直に受け止めるっていうことはなかなかできないことだなと思います。とても深い優しさだなと思います、冷たいのではなく。

 

もしこんな会話が日常で起きたら、自分は『えーそうなの?心配してると思うけどな』って返しちゃうけど、それは別に言われた方からしたら優しくはない、むしろ辛い一言なんだと感じる気がする。

まるで自分の環境が普通じゃないかのように言われてるような、自分の前提をまるで無視されてるようなそんな気持ちになるんじゃないかと思うのです。

 

だからここでシンが、『そ?じゃいーか』って言われることはきっと初めてだっただろうし、深掘りもされないし世間の当たり前を押し付けられない一種の安心感みたいなものがあったんじゃないかなと勝手にいつも推測してしまう。

 

このシーンがなぜ大事かと思うかと言うと、相手の言うことを『そんなことないよ』と諭すより、『あなたがそう言うならそうなのかもしれない』と少し空白を持ってあげることが自分にできてるのかなと大人になって考えさせられることが多くなったから。

 

日常生活でここまでシリアスなシーンにはならないかもしれないけど、仕事上とかで『なぜこの人はこんなことを言うんだろう』って思うことはよくあるけど、そう思う理由を聞いたりすると納得できたり、その人が過去の経験から言った言葉なんだろうなと腑に落ちる時がたくさんあったけど、それをお互いにできることはなかなか多くない。

 

自分も『私がこう言うのだからそれをただ否定しないでほしい、世間の常識とかしらんし。私が経験した時にこう思ったのだからなんなん』って思っちゃう時があるし、それを理解されない寂しさと、同時にそれを自分もできていないなと感じる矛盾がとても感じるようになったからかもしれません。

 

めっちゃ書いたら疲れたしオチがないけどww

深い一言だなと思ったのでピックアップ。

まだまだ名言はあるので、ぼちぼち上げていくと思う。笑

 

 

おわり