今大河ドラマで『光る君へ』が始まったみたいなので
流行りに乗って書いてみることに。笑
(ちなみにまだ見てない、今日から見るwww)
注:書く内容は個人的解釈なので間違ってることあったらすみません。
『あさきゆめみし』は紫式部が書いた源氏物語を読みやすくした漫画。
高校生の時に読んだ時とんでもなくハマったので
たまに読み返してはその度にじわじわ考察を一人で繰り返している。笑
内容的には帝の子でありながら、お母さんの身分が卑しく、
身分がそんなに高くない光源氏がさまざまな人と恋愛したり、もっと大人になって出世する中で感じる苦悩を描いたストーリー。
この漫画に出会ったきっかけ
高校生の時通っていた予備校にあったのが始まり。
『あさきゆめみし』は、源氏物語の世界観含め、古文の世界観の理解を深めるのにピッタリで、勉強用に貸し出しがあった。
周りが面白いと言うので借りてみたら、あまりにも面白くてセンター試験前なのに全巻一気に読んでチューターさんに心配された記憶が(笑)
中古で買って家に帰っては毎日読んで、古文の背景とかがより想像しやすくなったのでとってもよかった漫画でした。
この漫画の見どころ①源氏の君が出会う数々の色恋沙汰
とにかくこの男、控えめに見えて女の子がお好き!!!!!
この頃はいわゆる一夫多妻制があったからなのか、何人も妻がいるのはよくあること。
源氏の君が出会う女性たちは様々で
・自分のお父さんの妻(若い妻だったため、光源氏にはほぼお姉さん。)
・亡くなってしまった前の帝(要するに今でいう天皇?)の奥さん
・なかなか仲良くなれないプライド高めの年上女性
・9歳ぐらいの身寄りのいない女の子
・左遷されたにも関わらず隠居先で出会った明石の女性
etc.... 数えたら本当に15人ぐらい出てくるような気がする。
光源氏はとにかく最初に出会ったお父さんの奥さん・藤壺の宮への恋心がすごすぎて襲っちゃったりするし、
9歳の身寄りのない女の子が、藤壺の宮と血のつながりがあると知ったら引き取ると言って育てて最終的には2人目の奥さんにしちゃうし、
普通に考えたら『将来奥さんにすることを見込んでずっとそばに置いておくとか、お前とんでもないロリコンじゃないか!?!?!?』と突っ込みたくなるような場面も、この漫画の中では『おもむきとはこう言うことなのか...?』とか勝手に納得してしまうストーリーの圧倒的な完成度がとても魅力。
この漫画の見どころ②感性の研ぎ澄まされたシーンの多さ
上のような表現があっているかわからないけども(笑)
生粋の美男子・源氏と関係を持つというのは、簡単じゃない。
『源氏が今夜は家に来てくれない、噂によるとどうやら新しい恋人ができたようだ..』
抑えられない嫉妬心だったり、それをうまく表現できず冷たくしてしまったり
噂話が立ってしまったり、そんな女性たちの心の様子が漫画で事細かく描かれている。
特に年上の高貴な恋人・六条の御息所は年上というのもありプライドが高く、生き霊として源氏の1人目の奥さんの前に現れて殺してしまった。
気づかないうちに育ってしまった多大な嫉妬心。
でもそれはこんな高貴な年上の恋人を疎かにしてしまった源氏のせいでもあったり...
なんかもうとにかく....切ない!!!!
源氏!!!!!!この色男め!!!!許さん!!!
もっと真面目に生きろ!!!!!!
と思いながら毎回キャッキャキャッキャ漫画読んでる。笑
このシーンは、ほとんど政略結婚的に結婚した1人目の年上の奥さん・葵の上と喧嘩のシーン。
葵の上 → 帝の奥さんになるようにと育てられたのもあり、プライドが高め。ただ本当は源氏と仲良くなりたいもののいつも冷たくしてしまう。
源氏 → なかなか心を開いてくれない奥さん、ましてや帝でもない自分なんかと結婚したくなかったのではという思いもありヤキモキ。
痺れを切らして「なぜそんなに冷たくするのか?」と詰め寄ると、
『このように六条や二条のあたりではあそばしますのか?』
このような無粋なことを、他の女性の方達にも同じようにしているのですか?
葵の上は、源氏が他の女性のところを夜な夜な訪れているのを噂ですでに知っている。有名なあなたの恋人六条の御息所など、そのような高貴な方々にはしないでしょうねとチクリと嫌味を言ってしまう。(好きだからなんだけど)
あーーーーーーん!!!!!!
せつない!!!!!!源氏!!!!おまえ!!!!!
葵の上知ってるじゃねーか!!!!!!
悲しんでるじゃねーか!!!!!
気づきなさい!!!!!この鈍感め!!!!!
と思いながらこんなシーンもキャッキャキャッキャ読んでいる。
この漫画の見どころ③文化的背景が盛りだくさん
漫画ではこの時代の朝廷の仕組みみたいなのとか、家族の在り方とか
生活の様子など時代背景が盛りだくさん。
特に俳句がちょこちょこ出てくるのはこの漫画しかないのかなと。
このシーンは年上の高貴な恋人・六条の御息所(嫉妬心で生き霊化してしまった人)が、もうこんな自分は嫌だ...というのもあり、源氏から離れるために引っ越すことに。
「伊勢に下る」、だから華やかな京の場所から田舎がえりするみたいなイメージなのかな。
源氏はそれを聞きつけて、六条の御息所のところにいき「なぜか」と問いただす。
『いたずらに 過ごす月日は多かれど 花見て暮らす春ぞ少なき』
(何もしないで無駄にただ過ごすことはなんとも思わないけれど、ただ花を見て過ごす春は多くない?)
あなたがくるかくるかと待っている間にはなが咲いて、もう春も終わってあっという間に時がたった、花を見て終わってしまった春はそう多くないと。それで今更いなくなると知ったら来るのですかと。
藤原興風(ふじわらのおきかぜ)が読んだ句を引用して、嫌味をぶつけてるんだよね。
ちなみに最終的には泣く泣く別れて終わることに。
(と思いきや、後々この六条の御息所の娘さんに恋しちゃうんだけど。なんでやねん。)
ここは悲しいシーンだけど、俳句を読むのは手紙で愛を謳ったりポジティブなシーンもたくさんあってなかなかおもしろい。
受験とかで源氏物語が出てくると、『あのシーンやんけーーーーーー!!!』って背景を想像できるから、そういう意味でも読む価値があったと思う。
この漫画の注意点
一番の困る点、それは、女性の顔似すぎ問題。
登場するたびに、「えーーっとこれは...だれ...最初に戻って...ああ...明石の君か...えーっと...夕顔?誰だっけ...」
最初は本当に認識するのが難しくて、何度も読んで理解できるように(笑)
何度読んでも面白いからいいんだけどね。
光る君へが源氏物語の内容のドラマではなく、それを書いた紫式部の時代の話なのが
ちょっと残念だけど、また大河ドラマ見て
気になったことがあればBlogに書こうと思う。
あさきゆめみしファンまたはこれから読もうと思ってる人に
届きますように✌︎('ω'✌︎ )